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ブランディング 音楽プロモーション

イケてるミュージシャンと宗教とブランドに共通する10の特徴

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昨日、日本人ラッパーAK-69の武道館ライブに行ってきました。インディーズラッパーの単独武道館ライブは日本初の快挙です!

AK−69

AK-69 武道館

インディペンデントのHIPHOPというマイナージャンルでここまでくる道のりを想像するだけで、ファンならずともグッとくるものがあります。

武道館はAKファッションに身を包んだファンで、上の席までびっしりでした。ライブは、AKの今までのキャリアと、険しい道のりが凝縮されたような素晴らしい内容でした。

本人出演で今までの軌跡を再現したドキュメンタリー風の映像と、ライブがシンクロして展開する構成で、ゲストMCなしの1MCで約3時間、最後までテンションの落ちない構成で、大成功だったと思います。今日ライブに参加したファンは更にAKへの想いを強くしたことでしょう。

多くの支持を集める宗教とブランドには共通の特徴があると言われていますが、これはイケてるアーティストにも、そのまま当てはまるなとライブを見ながら感じました。その共通の特徴とは、次の10つです。

1.連帯感 2.明確なビジョン 3.敵に打ち勝つパワー 4.感覚へのアピール 5.物語
6.雄大さ 7.布教 8.シンボル 9.神秘性 10.儀式

それでは、1つずつ当てはめて見ていきましょう。

1.連帯感
AK自身がアパレルブランドをやっていることもあり、参加していた人の大半がAKのブランドやオフィシャルグッズのアウターやキャップでHIPHOP系の服装をしていました。それ以外にも、名古屋、アンダーグランドHIPHOP、アウトロー、など複数の要素による強い連帯感が生まれています。

2.明確なビジョン
AKはライブ中に何度もアティチュード【attitude】という単語を口にしました。日本語に訳すと、態度、心構え、といった意味になります。生きていく上での哲学、メッセージがリリックの中にも強く反映しており、このダイレクトなメッセージがファンの心を捉えています。

3.敵に打ち勝つパワー
アスリートのように鍛えぬかれた肉体に、インディーズからマイク1本でのし上がってきたという実績が揺るぎない強さを感じさせます。

4.感覚へのアピール
ファッションリーダーとしてのカリスマ性と、Billboardの流行を取り入れたサウンドで、エンターテイメントとしての楽しさも押さえています。

5.物語
インディーズという不利な状況を逆に最大限活用して、ファンと一緒に1つずつ階段を登っていく物語を共有することで、深い関係性が生まれています。

6.雄大さ
2012年にはNYに拠点を移し、海外の有名プロデューサーとタッグを組むなどして、常に新しいことにチャレンジしていく姿勢を崩しません。

7.布教
地元名古屋を拠点に全国のクラブツアーなどで地道にライブ活動を行い、ファンを獲得していきました。また、AKのファンになった子が熱心な布教を行い、その彼氏、彼女も好きになるという流れも多いようです。

8.シンボル
HIPHOPの文化として、メジャーになることをセルアウトとして嘲笑するカルチャーが一部ありますが、インディーズで活動しているAKは、そういったセルアウトとは一線を画する存在で、ストリートからのし上がる現在の成り上がりを体現するシンボルとして、リスペクトを集めています。

9.神秘性
ビジュアルや露出の仕方をコントロールしつつ、プライベートな情報あまりを出さないことで、カリスマ性を保つことに成功しています。

10.儀式
AKの文字を示すハンドサインを会場全体で行うことにより、ファミリーとしての一体感とAKに対する憧れを強める効果があります。

こうやって見ていくと、あらためて凄いアーティストだなということがわかりますね。

情報が限られていて、ファンに与える情報をコントロールできた時代であれば、後付で、大人の人達がそれっぽいストーリーや、キャラクターをつくることでカリスマ性をつくることができたと思いますが、今の時代はすぐにネットで調べられて、「おまえ、ウソじゃんwww」と突っ込まれて終わりです。

もう、ホンモノ、真っ当なモノしか通用しない時代になってきています。もしくは、popのど真ん中を狙いにいくかですが、その話はまた別の機会に。

新人を仕掛けるときは、ミュージシャンの持つタレント(才能)を見極めて、上記の10項目においてどのようなゴールを目指すのかというのがミュージシャンのプロモーションにおける最重要項目なハズです。

しかし実際は、短期的な利益だけに目がいき、露出をどう増やすかがプロモーションの主眼になってしまっている。1,2回予算をある程度つけて、売れなかったら切り捨てる。そんなやり方では、制作者もアーティストもファンもハッピーにならないですよね。

最後ちょっと愚痴っぽくなってしまいましたが、音楽に携わる人がみんなハッピーになるための仕組みは、1つのテーマとして、継続して考えていきたいと思います。いろいろとアイディアは温めていますので新しいプロジェクト等ありましたら、ぜひお声がけください!


ブランディング

真っ向から喧嘩すると対等になる

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映画『ドロップ』がまさにそうだったように、転校先で一気に名前を売るには、その学校で一番強い番長に挑戦してガッツを見せる。そうすることである一定の評価を得て、その後は一目置かれるポジションをゲットできる。

ケンカによっぽど自信がない限り、間違っても下の奴らから一人づつ戦ってはいけない。また、その学校の生徒たちがハッキリ番長と認識していない、裏番長と戦ってもいけない。

ここで一番大切なのは、あくまでもその学校の「番長と真っ向からケンカした」という印象。これがあなたの価値を高めてくれるのだ。実力ではない。あくまで印象なのである。

この作戦はネット上でも結構使われていて、あえて人気のあるブロガーにケンカを吹っかけて、議論を巻き起こすことで「著名人と真っ向からケンカした」ということで注目を集め、ある程度のポジションを獲得するという戦略を意図的に行っている人がいる。

ただしネットの場合は印象よりも、内容をシビアに問われる場合が多いので、ある程度自信がある場合のみにしておいたほうがいい。この戦略を企業でうまく使っている事例もある。

弱者の企業の場合、先行企業の弱い部分を分析して勝負できそうな部分を洗い出しそこに自社のリソースを投入するのが定石。だけど真っ向から挑むことで相手の圧倒的なパワーをうまく利用することもできる。

その当時、資生堂の牛耳っている、化粧品業界に参入した時のカネボウの戦略がそうだったらしい。資生堂がたとえば10だとすると、当時のカネボウは1ぐらいの売上しかなかった。

ところが、資生堂が春のキャンペーンで口紅をやると、カネボウも負けじと口紅をやる。秋にアイシャドウをやると、カネボウもアイシャドウをやる。そうすると、一般の人には、10対10の会社に見えてしまう。だれも10対1の売上しかないとは思わない。

そして売上だんだん10対3や4になっていく。相手の大きな舞台を逆利用するズルいけど見事な戦略だ。資生堂にしてみたら、向こうからケンカを仕掛けられているわけで、無視するわけにもいかないので、相手にしちゃうと、もう1対1になっちゃう。腹立たしいだろうな(笑)だから本当にある程度近づいたら差異化する必要があるけれど、そこまでは相手の力を利用する。こういう弱者の戦略、好きだわ。